2015年阪神のドラフト指名選手の、入団前の成績を探してみた
公開日:2015年10月24日
監督も金本監督になり、2軍監督が掛布さんとストーブリーグも盛り上がってきました。ドラフト会議も終わり、2016年に向けての補強も着々と進行しています。では、新しい選手は今までどういう実績を残してきたのでしょうか。
出典:阪神タイガース
2015年ドラフト会議珍プレー
1位指名の高山選手がヤクルトの真中監督とクジになりました。真中監督がガッツポーズをし、選手にコメントしました。それが間違いであったとアナウンスされ、以前から指摘されているクジの分かりにくさが露呈したわけであります。単純に○×や白紙と赤で獲得とか、分かりやすいものにしたほうが良さそうです。
金本監督がビデオ判定で覆ったという表現をして会場を和ませました、上手いこと言いますね。
2015年ドラフト会議指名選手
1位:高山 俊(たかやま しゅん)
日本大学第三高等学校出身で、日大三高といえば甲子園常連高です。3年の春にベスト4に入り、夏に全国優勝しました。ちなみに日本ハムでドラフト6位で指名された「横尾俊建」さんとは同じ日大三高の同級生です、一緒にプロでやれることは喜んでいることでしょう。
明治大学で更に才能が開花し、東京六大学リーグで通算安打131と打ちまくった。では詳しい成績も見てみよう。
出典:東京六大学野球連盟
試合 | 打数 | 安打 | HR | 打点 | 盗塁 | 打率 |
102 | 404 | 131 | 8 | 45 | 18 | .324 |
二塁打 | 三塁打 | 犠打 | 四死球 | 三振 | 失策 | |
25 | 7 | 3 | 37 | 59 | 3 |
特筆すべきは安打で131というのは2位の選手(111安打)を引き離してダントツだ。歴代記録を見てみると100安打以上打った選手は32人いる。
・117安打 岡田彰布
・116安打 中村豊
・115安打 鳥谷敬
・109安打 上本博紀
阪神で見てみると、最近では以上の方が100安打以上打っています。中村さんのように必ずしも大活躍できるというものではないが、2005年の優勝時に本塁打を放った記憶に残る選手でした。
野球解説でお馴染みの、安藤統男(あんどうもとお)さんも、107安打打ってますが昭和30年代なので省いています、1962~1973に阪神在籍で通算457安打で打率.221でした。
走攻守の全てにおいてレベルが高く、鳥谷以上になってくれることを期待しています。
ただし気になるニュースがありました。
出典:明大・高山が骨折!ドラフト前日に最悪の知らせ…全治未定
夢のドラフト前日に悪夢の知らせとなった。明大・高山はこの日、都内の病院で磁気共鳴画像(MRI)検査を受けた結果、「右手有鉤骨(ゆうこうこつ)骨折」が判明。全治は未定。通常は実戦復帰までに2か月程度かかることが多く、リーグ優勝をかけた24日からの法大戦出場は不可能となった。
試合でファウルを打った際に、右手首に痛みを感じたそうで調べてみると骨折でした。即戦力として期待がかかるが、不安材料です。
2位:坂本 誠志郎(さかもと せいしろう)
ドラフト1位の高山と同じ明治大学で、高校は大阪の名門履正社高校出身です。ポジションは捕手で、阪神の藤井が引退しポジションが空くことで生え抜きとして期待がかかります。
出典:東京六大学野球連盟
試合 | 打数 | 安打 | HR | 打点 | 盗塁 | 打率 |
93 | 283 | 66 | 3 | 38 | 3 | .233 |
二塁打 | 三塁打 | 犠打 | 四死球 | 三振 | 失策 | |
15 | 5 | 28 | 49 | 59 | 5 |
インサイドワークと強肩がウリの捕手で、将来は矢野さんのような選手になってほしいものです。梅野と正捕手争いで勝負は坂本にしてもらいましょう。
高校時代は大阪桐蔭の藤浪と対戦があり、履正社は敗れました。
1学年下の阪神・藤浪とは大阪・履正社高時代に対戦経験があり、「手が付けられないというか、すごく抑えられた記憶が強い。今の方がさらにすごい投手になっているのは確かですし、自分も少なからず、レベルアップしてきたと思うので、すごく楽しみです」と、バッテリーを組む日が来ることを心待ちにした。
藤浪といえば、基本的には捕手は「鶴岡」です。バッテリーを組んだときの防御率は2.16と愛称は抜群、逆に梅野は3.32と今一です。2016年以降に正捕手になるのは梅野か、坂本か、はたまた鶴岡が負けないのか、どれになるでしょうか。
3位:竹安 大知(たけやす だいち)
ポジションは投手です。高校は二松学舎付から伊東商へ高校を変更したが地区予選で敗退。社会人野球の熊本ゴールデンラークスでプレイしていた。熊本のスーパー「鮮ど市場」が2006年に設立した社会人チームだ。正直全く知らないが、過去にプロ野球選手を3人輩出している。ロッテの香月良仁・ヤクルトの川崎成晃・楽天の島井寛仁だ。
キレのある最速145キロの直球が武器の右腕。決め球は三振の取れるフォークで、柔らかくしなりのあるフォームが特徴だ。
無名の隠し玉ということで期待しています。同じ年は藤浪と北條で、同期として刺激しあってくれることでしょう。過去の成績を探しましたが見つかりませんでした。
期待膨らむ竹安ですが、ちょっと心配な事があります。
出典:阪神3位・竹安、藤浪の弟子入り目指す「まずは敬語で」/ドラフト
昨年12月に右肘のトミー・ジョン手術(靱帯の修復手術)を受けたが、現在は7割の力で投球ができる状態まで戻った。今冬にも、全力投球を解禁できる見込みで「しっくり来ていますし、同じ力でも前より球速は出ると思います」と頼もしい。
トミー・ジョン手術をしたそうで、まだ完全には戻ってきていません。怪我や手術で完全復活できていればいいですが、怪我には注意して欲しいものです。
4位:望月 惇志(もちづき あつし)
横浜創学館出身の高卒ルーキーの投手です。OBには埼玉西武ライオンズの「秋山翔吾」や北海道日本ハムファイターズの「石井裕也」がいます。
188センチ、84キロ。恵まれた体格から投じられる直球を武器にする本格派の右腕だ。直球の球速は高2秋の時点で138キロほど。だが、冬場に磨き、最速148キロと大台に迫るまでなった。
地区大会で破れ、甲子園には出れなかったが将来性は抜群。藤川球児に憧れているようで、最速148キロのストレートは目指せ藤川で伸ばしてきたのでしょう。
今秋ドラフト候補、横浜創学館の148キロ右腕、望月惇志投手(3年)は13安打5失点で完敗。ロッカールームで涙をぬぐって出てくると「もう少し長く夏を過ごしたかったが、打たれてしまったので仕方がない」と話した。
高校生活最後の夏は、神奈川大会準々決勝で敗れました。高校では憧れの甲子園にいけませんでしたが、プロでマウンドに立ってくれる日が楽しみです。
5位:青柳 晃洋(あおやぎ こうよう)
アンダースローの投手で、スピードも速いという魅力の選手です。高校は川崎工科出身で、甲子園出場はならず5回戦で敗退しました。その後は帝京大でサブマリンとして力を発揮しました。
阪神にはいない、下手投げが最大の持ち味だ。変則フォームから140キロ超の直球を繰り出し、打者を幻惑する。青柳も「(元ロッテ)渡辺俊介さんと(元ヤクルト)高津さん。この2人を見て今の投げ方になりました。
個人的にすごい楽しみな存在。サブマリンと聞くだけで夢があります、渡辺俊介のような先発も出来る投手を目指して欲しい。
出典:帝京大学 公式野球部
川崎工科高校では1年秋の大会から背番号1としてチームを牽引し、
3年春夏に2季続けて神奈川県16強入り。
帝京大入学後は1年春からリリーフで首都大学野球リーグ戦に出場。
4年秋に自己最多6勝を記録。
青柳は大学で医療技術学部のスポーツ医療技術学科に所属。体のケアや医療について学んでいたそうで、ケガや体調管理にも力を入れていたのでしょう。
6位:板山 祐太郎(いたやま ゆうたろう)
成立学園高校から亜細亜大学という出身の外野手です。
試合 | 打数 | 安打 | HR | 打点 | 盗塁 | 打率 |
40 | 127 | 41 | 3 | 13 | 3 | .323 |
注:2014年の春と秋の成績が全く同じ記載の為、半年分だけでカウントしてます。恐らく公式サイトの誤り。
出典:亜細亜大学公式野球部
足も速くて肩も強い選手で、バットコントロールに定評があるのが魅力です。
阪神が「金本枠」で亜大・板山祐太郎外野手(4年=成立学園)を6位指名した。当初は5人程度の補強にとどめる方針もあったが金本監督の意向で指名が決まったという。板山も思わず「正直ビックリ。頭が真っ白になりました。阪神はまったく考えていませんでした」と声を上ずらせた。
なんと、金本監督が是非にとのことで指名した選手です。何かを感じ取ったのでしょうか。小柄ながら鍛えた体はまさに鉄人級、走行守揃ったまさに金本監督のようになってほしいですね。
阪神2015年ドラフト総括
ドラフト1位の高山選手に目がいきがちですが、他にも頼もしい選手が多く未来の阪神タイガースを支えてくれると期待しています。個人的には絶滅種のサブマリン投法の青柳選手に期待しています。大抵アンダースローはスピードが出にくいですが、140キロをゆうに超えてくるので楽しみです。果たして、未来の金本・藤川・矢野などの選手はここから出てくるのでしょうか。
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