2015年で退団決定、阪神の「渡辺」「加藤」「関本」「黒瀬」の成績を振り返ろう

2015年のペナントレースも全試合が終わりました。来季に向けて調整が入り、選手の入れ代わりが激しいストーブリーグへと移行します。ペナント143試合消化時点での阪神を退団する選手を確認しておきましょう。
20150516-1

ペナントレース終了時点で対象選手は4人

143試合が終了した現時点での退団選手は4選手で、投手2人野手2人となっています。

【引退】
・渡辺 亮(投手)
・関本 賢太郎(野手)

【退団】
・加藤 康介(投手)
・黒瀬 春樹(野手)

各球団で様々な大物選手やベテラン・若手まで退団や引退が報道されています。プロ野球の世界は厳しいですが、夢のある当たれば年俸の大きい世界です、次のステージへ進んでいってくれるでしょう。

渡辺亮選手が引退

20151005-1

1日(木)、渡辺亮選手が今季限りでの引退を発表し、同日、球団事務所にて会見を行いました。

出典:渡辺亮選手が現役引退を発表 阪神タイガース

徳島県の鳴門工業高等学校から同志社大学を出て、日本生命に進み2005年の大学・社会人のドラフト4位で阪神へ入団しました。その時は大学・社会人のドラフトと高校生ドラフトが分かれている年でした。

大学・社会人ドラ1が「岩田稔」で、高校生ドラ1が「鶴直人」4位が「前田大和(現在の大和)」でした。

所属時の成績を見てみましょう。

年度 H 三振 自責 防御
2007 53 1 1 7 58.1 52 16 2.47
2008 66 5 2 23 67.1 60 20 2.67
2009 46 1 0 3 47.2 34 18 3.40
2010 61 2 2 8 74.2 53 22 2.65
2011 56 5 1 12 54.2 36 12 1.98
2012 50 0 0 4 52.1 33 12 2.06
2013 15 1 0 2 14.1 8 6 3.77
2014 14 0 0 1 14 7 7 4.50
2015 1 0 0 0 1.1 1 0 0.00
通算 362 15 6 60 384.2 284 113 2.64

何と通算防御率が、投球384回2/3を投げて2.64という数字、それだけ安定していたという事でしょう。特に2011年と2012年は、防御率2点前後と驚異的な抑えを見せ付けてくれました。

2013年の春のキャンプで肩を壊してからは、思うような投球が出来なくなったそうです。それまでは6年間、阪神の中継ぎとして頑張っていただきました。

引退会見ではJFKのジェフ・藤川・久保田や捕手の矢野選手との想い出を語られています。リリーフ一筋・阪神一筋で約10年間、後ろを支えてくれました。150キロオーバーの速いストレートとキレのある変化球が魅力で良い投手でした。安定したピッチングは素晴らしかったです、お疲れ様でした。

関本 賢太郎選手が引退

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30日(水)、関本賢太郎選手が今季限りでの引退を発表し、同日、球団事務所にて会見を行いました。

出典:関本賢太郎選手が現役引退を発表 阪神タイガース

奈良県天理高校出身で、1996年ドラフト2位で阪神へ入団しました。同期入団は1位が「今岡誠」3位が「濱中治」でした。

年度 HR 打率
2000 2 5 0 0 0 0 0
2002 71 193 49 5 11 1 .254
2003 36 67 18 4 12 2 .269
2004 110 354 112 5 41 4 .316
2005 97 229 68 0 24 1 .297
2006 132 356 107 9 33 0 .301
2007 131 358 87 7 25 0 .243
2008 136 430 128 8 52 2 .298
2009 113 377 102 3 44 3 .271
2010 79 78 20 3 12 1 .256
2011 100 224 59 2 16 0 .263
2012 91 99 21 1 12 0 .212
2013 56 43 12 0 5 1 .279
2014 63 50 13 1 15 0 .260
2015 54 42 11 0 10 1 .262
通算 1271 2904 807 48 312 16 .278

通算打率が.278と比較的高い数字です。スタメンで出ることが少なかったことを考えると、チャンスに強い、得点圏打率が高かったということが分かります。

一塁・二塁・三塁・遊撃と内野はどこでも守れる守備がウリで、犠打(送りバント)も164個成功させました。2番打者として1番バッターを塁にも送れるし、本塁打は2桁こそギリギリ届かなかったがパンチ力もあり、主軸としても器用にこなしました。

引退会見で、打てなくなって野球を嫌いになってから辞めるのは嫌だとおっしゃっていたのが印象的です。長い下積み生活と度重なる怪我で苦労されました、最後は代打の切り札として活躍しました。

選手生活は19年と息の長い選手。高卒5年目までは2軍暮らしが続いていましたが、スタメンで出場することが多くなってからは3割近い打率を毎年のように残しました。長い間チームを盛り上げてくれた選手でした、お疲れ様でした。

加藤 康介選手が退団

阪神は2日、加藤康介投手(37)に来季の契約を結ばないことを通告した。2010年に横浜を戦力外となった加藤は、翌年から阪神でプレー。中継ぎとして活躍し、13年には自己最多の61試合に登板した。しかし、今季は6試合にとどまり、「やれるならやりたいけど、無理なら辞めるしかない」と話していた。

出典:阪神・加藤に戦力外通告「やりたいけど無理なら辞めるしかない」

清水市立商業高等学校から日本大学を出て、2000年ドラフト2位の逆指名で千葉ロッテマリーンズに入団しました。同期入団はドラフト4位に「渡辺俊介」がいる。そこからはオリックス・バファローズや横浜ベイスターズ(現在の横浜DeNAベイスターズ)を経て、阪神へ入団しました。

年度 H 三振 自責 防御
2011 4 0 0 0 2.2 3 3 10.13
2012 41 0 0 7 32.2 34 3 0.83
2013 61 1 2 16 50.1 54 11 1.97
2014 32 3 0 10 23.2 15 12 4.56
2015 6 0 0 0 2.1 2 3 11.57
通算 320 29 43 54 574.2 509 282 4.42

阪神在籍時の成績ですが、正直移籍したときは全く期待していませんでした。前年横浜で防御率7.81の選手なんて・・・と。入団当時は先発もやってましたが、防御率も4点台といまいち。しかし2012年と2013年は信じられないくらいの覚醒した活躍を見せてくれました。

サングラス(ゴーグル)を着用しているのがトレードマークで、アレをかけてる姿を見るのが好きな友人がいます、珍しいですからね。中継ぎやセットアッパーとして支えてくれましたが、近年は成績を落とし37歳。現役を続けたいそうだが年齢的に厳しいか、2015年の2軍成績は18回2/3を投げて防御率は2.41と悪くは無い。次のステージで頑張ってほしい。

黒瀬 春樹選手が退団

阪神は1日、黒瀬春樹内野手(30)と来季契約を更新しないと発表した。

西宮市の球団事務所でその旨を通告。黒瀬は「昨日(呼び出しの)電話がありました。寂しいけど、しょうがない。実力がなかったです」と肩を落とした。

出典:阪神黒瀬に戦力外通告「本当に感謝」現役続行の意思

岐阜県立岐阜商業高等学校から埼玉西武ライオンズを経て、2011年に阪神へ入団した。打率と盗塁が2軍で年々良くなっていき期待されたが、江草との交換トレードで阪神へ来た。阪神では全く活躍できなかった。

年度 HR 打率
2011 2 0 0 0 0 0 .000
2012 2 0 0 0 0 0 .000
2013 13 13 3 0 0 0 .231
通算 79 109 23 1 7 2 .211

2015年の2軍での成績が139打数28安打で打率.201と絶不調、本塁打0、打点8、盗塁1と戦力になれなかった。プロで12年もできたほうが奇跡だろう、トライアウトを受ける方向だそうだがどうなるか。

ストーブリーグ開幕

ペナントレースが終わり、ストーブリーグが開幕します。今年は「山本昌」をはじめ「谷繁 元信」「小笠原 道大」「和田 一浩」と中日のベテランが引退しました。他にも「岡島 秀樹」「多村 仁志」「松中 信彦」「井川 慶」「馬原 孝浩」といった実績のあるベテランが戦力外通告になりました。

阪神は次の監督の意向もありますので、消極的な整理ですが今後まだまだ出てくると予想されます。引退や退団で寂しい選手がいるのも事実で、新しい戦力や若手に一層期待がかかります。戦力外から見事復活した選手も過去いますので、まだまだ可能性はあります。来年の戦力として、今後選手がどうなるか楽しみです。



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