阪神タイガースの先発ローテーションと、捕手との相性データが分かりやすい
公開日:2015年8月31日
投手陣で年間を通して長いイニングを投げるのは「先発」です。ベテランのキャッチャーや新人のキャッチャー、2軍を行ったり来たり、控えのキャッチャーなど様々なタイプが存在します。長いイニングを投げるほど、投手が気持ちよく投げれて抑えられる捕手が理想ですが、それは成績を考えて任せられることがほとんどです。では、相性が良い組み合わせはどれでしょうか。
阪神の先発投手は誰がいるの?
では現在の阪神タイガースの先発投手陣で、ローテーション投手を見てみよう。基本的に決まっているのは4人だが、5人目は何人か候補がいる。
名前 | 試合 | 勝 | 敗 | 投球 | 自責 | 防御率 |
藤浪晋太郎 | 22 | 11 | 6 | 157 | 45 | 2.58 |
メッセンジャー | 23 | 8 | 10 | 152 1/3 | 53 | 3.13 |
岩田 稔 | 22 | 7 | 7 | 139 2/3 | 51 | 3.29 |
能見 篤史 | 21 | 9 | 11 | 132 2/3 | 56 | 3.80 |
ここから下は先発候補 | ||||||
岩崎 優 | 10 | 3 | 5 | 55 | 22 | 3.60 |
岩貞 祐太 | 5 | 1 | 1 | 20 2/3 | 10 | 4.35 |
サンティアゴ | 3 | 1 | 0 | 16 2/3 | 8 | 4.32 |
秋山 拓巳 | 2 | 0 | 0 | 13 | 3 | 2.08 |
藤浪・メッセ・岩田・能見は決まりだ。若干ノウミサンの調子が気になるが・・・。
5番手は「岩崎」が有力で次に「秋山」だろう。先発陣の枚数は揃ってきた。前半戦は藤浪と岩田くらいしか数えれなかったから、かなり安定してきたことが分かる。ここまで安定してくれば優勝も可能性は見えてくるだろう。
では、誰が投げるとき誰がボールを受けているのだろうか。
阪神の捕手は誰がいるの?
そもそも、阪神の捕手って何人いるのだろうか。現在登録されている捕手は7人いる。
名前 | 試合 | 打数 | 安打 | HR | 打点 | 打率 |
藤井 彰人 | 57 | 112 | 19 | 0 | 2 | .170 |
鶴岡 一成 | 51 | 128 | 30 | 1 | 14 | .234 |
梅野 隆太郎 | 42 | 108 | 26 | 4 | 15 | .241 |
小宮山 慎二 | 10 | 6 | 0 | 0 | 0 | .000 |
岡﨑 太一 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 |
清水 誉 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 |
小豆畑 眞也 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 |
成績を見ても分かるように、藤井・鶴岡・梅野で回している。捕手は打撃は出来るに越したことは無いが、1番はリード面が重要だ。その次にキャッチングや肩など守備的部分も大事で、最後に打撃だ。
打撃では梅野が若くてパワーがあり、一歩抜きんでているがリードでは藤井・鶴岡には及ばない。では、現在の先発と捕手の相性はどうだろうか。
ここでいう相性とは、マスクを被ったときの投手の成績である。
先発投手の捕手別成績まとめ
1:藤浪が投げたとき
捕手 | 試 | 勝 | 敗 | 投球 | 被安 | 三振 | 自責 | 防御率 |
鶴岡 | 15 | 10 | 2 | 112 | 80 | 134 | 29 | 2.33 |
梅野 | 6 | 1 | 4 | 38 | 42 | 33 | 14 | 3.32 |
藤井 | 1 | 0 | 0 | 7 | 9 | 5 | 2 | 2.57 |
圧倒的に「鶴岡」が多い、もちろん試合当日の藤浪の調子の良し悪しにもよるが、差は歴然だ。梅野の場合は、投球回数以上に安打を浴びて、1ニング当たり1奪三振もいかない。鶴岡の場合は、圧倒的に被安打が少なく、奪三振も1イニングに1を超えている。藤井とは1度試したが、鶴岡がこれだけ安定しているならあえて使う必要もないのだろう。
防御率2.33以下はリーグでは、広島の「ジョンソン」と「前田健太」、巨人の「菅野」しかいない。
結論:「藤浪」が先発の際は、捕手は「鶴岡」で決まり
2:メッセンジャーが投げたとき
捕手 | 試 | 勝 | 敗 | 投球 | 被安 | 三振 | 自責 | 防御率 |
藤井 | 20 | 7 | 9 | 133.2 | 106 | 132 | 44 | 2.97 |
梅野 | 4 | 1 | 2 | 26 | 29 | 24 | 13 | 4.50 |
メッセンジャーが投げるときは基本的に「藤井」が受ける。鶴岡は受けないのだ。梅野と比較しても分かるように、被安打が少なく三振も取れ、防御率は2点台と抜群だ。
抑えられる投手というのは、投球回数より被安打が少ないこと。藤井の場合は、133回2/3を投げて、106安打しか打たれていない、これは9回まで投げて7~8安打しか打たれない計算になる。梅野の場合は、10安打打たれてしまう。この差はモロに失点に繋がり、勝ちを逃してしまう原因になる。
結論:「メッセンジャー」が先発の際は、捕手は「藤井」で決まり
3:岩田が投げたとき
捕手 | 試 | 勝 | 敗 | 投球 | 被安 | 三振 | 自責 | 防御率 |
鶴岡 | 12 | 3 | 4 | 73.1 | 82 | 49 | 30 | 3.68 |
梅野 | 10 | 4 | 3 | 66.1 | 60 | 46 | 21 | 2.85 |
ここにきて「梅野」との相性の良さが際立つ。鶴岡のリードでは被安打が多いが、梅野の場合はヒットを打たれる頻度が少ないのだ。梅野のリードは雑な面が多いが、相性が良いというのが分かる。
結論:「岩田」が先発の際は、捕手は「梅野」で決まり
4:能見が投げたとき
捕手 | 試 | 勝 | 敗 | 投球 | 被安 | 三振 | 自責 | 防御率 |
藤井 | 12 | 5 | 7 | 78 | 87 | 64 | 36 | 4.15 |
鶴岡 | 7 | 4 | 2 | 44.2 | 41 | 33 | 15 | 3.02 |
梅野 | 2 | 0 | 2 | 10 | 14 | 9 | 5 | 4.50 |
能見が投げたときは、「鶴岡」との相性が良い。しかし藤井と組む場合が多く、鶴岡と組ませたほうが良いように思える。しかし能見の好不調の差が激しく、データだけで読み取るのはいささか早計であるのかもしれません。
結論:「能見」が先発の際は、捕手は基本的には「鶴岡」で、「藤井」でも良い
5:岩崎が投げたとき
捕手 | 試 | 勝 | 敗 | 投球 | 被安 | 三振 | 自責 | 防御率 |
梅野 | 3 | 0 | 2 | 15 | 22 | 9 | 10 | 6.00 |
鶴岡 | 3 | 0 | 2 | 14.2 | 14 | 12 | 8 | 4.91 |
藤井 | 3 | 3 | 0 | 19 | 9 | 14 | 2 | 0.95 |
小宮山 | 1 | 0 | 1 | 6.1 | 5 | 6 | 2 | 2.84 |
3試合ずついろんな捕手に受けてもらっている。これはまだ2年目という事もあり、どの捕手が合うか判断している最中でもある。まだ判断基準のデータが少ないが、藤井とのバッテリーがしっくり来る気がする。
結論:「岩崎」が先発の際は、捕手は基本的には「藤井」で、「小宮山」を試しても良い
ここで小宮山が出てくるが、鶴岡・梅野の加入前は「小宮山と藤井との併用」が多かったのだが、最近は出番が無い。盗塁阻止率はリーグ屈指だが、打撃に難があり出場は厳しい。その打撃は8月末現在で2軍で.284と改善しつつある。岩崎とならバッテリーを組ませて出場させる、という手もある。鶴岡と藤井もベテランで体力的に厳しくなってくるので、小宮山には奮起してほしい。
阪神のバッテリー相性まとめ
「藤浪」の場合は「鶴岡」
「メッセンジャー」の場合は「藤井」
「岩田」の場合は「梅野」
「能見」の場合は「鶴岡」
「岩崎」の場合は「藤井」
捕手3人体制で上手くバッテリーが回っていることが分かる。特に藤井と鶴岡は年齢も年齢なので、このように分散されて結果も付いてきて、疲労も和らげることが出来る。
最近は捕手ばかり獲り、こんなに必要かなと思っていた。だが、バランスの取れた組み合わせで勝ち続けることが出来ている。今年はこの調子で問題ないのではないだろうか。
Tweet