2015年8月現在の40代のプロ野球選手は戦力か?投手・野手別に比較する

最近のプロ野球の世界は、昔では考えられないくらい年齢が高くなっている。昔は30歳を過ぎたらピークを過ぎ、衰えてきて引退する選手が数多くいた。しかし今は40歳を越えてもなお、現役の第一線で活躍する選手がいる。チームのまとめ役として、コーチ兼任としてではなく、実際に戦力になっているのか、成績を調べてみた。20150516-1

40歳以上の投手で、該当選手は9人

名前 球団 年齢 試合 セーブ 防御率
山本昌 中日 49
斎藤 隆 楽天 45 2 0 0 0 9.00
西口 文也 西武 42 1 0 1 0 9.00
三浦 大輔 DeNA 41 10 4 3 0 3.77
岩瀬 仁紀 中日 40
レイ 楽天 40 15 5 2 0 3.21
黒田 博樹 広島 40 15 7 4 0 2.58
高橋 尚成 DeNA 40 1 0 1 0 9.00
川上 憲伸 中日 40

球界最年長の山本昌は、今だ一軍登板は無し。3月の2軍戦で右ひざを痛めたのが出遅れている原因だ。8月中にも1軍登板があるとの話で、勝てば最年長勝利記録を塗り替える。2軍では26回2/3を投げて防御率2.36と準備は出来ている、後は投げるだけだ。

楽天の斎藤隆は、4月の2試合に登板しただけで出番無し。2軍では9回2/3を投げて防御率0.93と投球は安定している。

西武の西口文也も5月28日の巨人戦で、4回4失点で負け投手になってから登板の機会が無い。2軍では、42回を投げて防御率は2.36と好調をキープしているが、後半戦に投入はありそうだ。

ハマの番長、横浜の三浦は健在だ。今だローテンション投手として兼任コーチも務めながら投手陣を支えている。球威は落ちても投球術で後半戦も活躍に期待。

中日ドラゴンズ岩瀬は登板無し。左ヒジ痛で2軍戦の登板も無く、中日投手陣は抑えに岩瀬がいたありがたみを思い知る事になる。岩瀬の穴は大きく、今年中に戻ってくるのかどうかも怪しい。

楽天のレイは昨年の39歳の時に楽天に入り、その年に自由契約になったが2015年1月に再び楽天と契約。年齢のせいもあって長いイニングを投げることは出来ないが、先発も中継ぎも出来る投手として1軍で重宝されている。

8年ぶりに古巣の広島カープへ帰ってきたレジェンドの黒田。先発の柱としてチームを支える、投手力は健在でリーグトップクラスの成績を残している。

横浜ベイスターズの髙橋尚成は、4月29日の広島戦で2回6失点と打ち込まれ、以来1軍のマウンドには立っていない。2軍では48回を投げ防御率1.31と圧倒的な力を見せ付けている。8月中に1軍登板ありとの情報がある。

ドラゴンズの川上は1軍でも2軍でも登板無し。ここ数年は年を追うごとに成績も下降し、そろそろ限界か。昨年は腰痛を発症し、今年は右肩を痛めている。

一般的に野手より投手のほうが年齢を重ねても、投球術でカバーでき生き残れるといわれている。40歳以上の投手成績を見てみると、活躍している選手は黒田と三浦とレイしかいない。他は戦力どころか1軍の試合にすら出ていない。来年は何人現役でプレイしているだろうか。

40歳以上の野手で、該当選手は10人

名前 球団 年齢 試合 打-安 打率 本塁打 打点
中嶋 聡 ハム 46 1 0-0 .000 0 0
谷繁 元信 中日 45 44 44-12 .273 1 3
和田 一浩 中日 43 42 124-35 .282 3 14
谷 佳知 オリックス 42 10 26-4 .154 0 3
小笠原 道大 中日 41 46 42-13 .310 0 7
松中 信彦 ソフトバンク 41
井口 資仁 ロッテ 40 59 161-40 .248 3 16
高橋 由伸 巨人 40 57 110-27 .245 4 18
井端 弘和 中日 40 83 247-55 .223 1 15
倉 義和 広島 40 1 0-0 .000 0 0

投手に比べると試合に出ている選手が多いように思う。最年長は北海道日本ハムファイターズの中嶋、選手兼任コーチなのでほとんど試合には出ていない。ここ4年で7試合とコーチ業に専念している。また万が一の捕手としても、リードや強肩はいまだ健在で安心できる。

中日の谷繁は野村さん超えで日本記録を打ち立てたが、今年は捕手を育てることに力を入れていて、自身の打席は少ない。今年のバッティングは調子が良くて意外だ。

中日の和田は若手の出現もあり、試合数は減っている。しかしシェアな打撃は今だ健在で今だ高い打率を残している。まだ数年はやれるはず。

オリックスバファローズの谷は、チーム状態が悪いため出番が増えてきた。しかし以前の打撃の輝きはなく、このままだと2000本安打の実現には遠い。

中日の小笠原は、代打として去年から3割以上の打率を残し続けている。中日に来てからとにかく元気で、まだ数年は見たい選手だ。

ソフトバンクホークスの松中信彦は、かつて3冠王を取った面影も無い。ここ4年はまともに活躍がなく、代打でも結果が残せない。そろそろ引退時か・・・。

千葉ロッテの井口資仁は打率こそ下がったものの、まだまだパンチ力があり頼れるチームの精神的柱でもある。まだまだチームにとっても必要だ。

読売ジャイアンツの高橋由伸は、代打での出場が多いがパワーは今だ健在だ。フル出場すればまだ20本塁打は打てるのではないだろうか、ただし若返りや体力的なものもあり兼任コーチとしてバットを振る毎日が続いている。

中日の井端弘和は、実は40代の中で1番試合数が多く、打席数も多い。それだけ重宝されているということだが、打率が一向に上がってこない。守備に定評があり、足も速い。得点圏打率は3割に近いなど、まだ活躍の場は残っている。

広島カープの倉義和は、チーム最年長捕手だが會澤や石原の陰に隠れてしまっている。2軍でもほとんど試合に出ていなく、今年辺りで引退か。

40歳を過ぎると、コーチなどと兼任する選手が多く、特に生え抜きの場合は将来の監督候補といわれる選手が多い。キャッチャーの場合は、打撃には目をつぶってもらえる場合が多い。もちろん投手のリードや守備を重要視されるポジションだからというのも、試合に出続けるためには大きい。

どんどん選手寿命が長くなっていくのは、選手生活が比較的短いスポーツ選手であるので良いことだ。しかし成績が伴わない場合は、意地でも使うのではなく若手にもチャンスを与えてほしい。



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