2015年8月現在の40代のプロ野球選手は戦力か?投手・野手別に比較する
公開日:2015年8月4日
最近のプロ野球の世界は、昔では考えられないくらい年齢が高くなっている。昔は30歳を過ぎたらピークを過ぎ、衰えてきて引退する選手が数多くいた。しかし今は40歳を越えてもなお、現役の第一線で活躍する選手がいる。チームのまとめ役として、コーチ兼任としてではなく、実際に戦力になっているのか、成績を調べてみた。
40歳以上の投手で、該当選手は9人
名前 | 球団 | 年齢 | 試合 | 勝 | 負 | セーブ | 防御率 |
山本昌 | 中日 | 49 | – | – | – | – | – |
斎藤 隆 | 楽天 | 45 | 2 | 0 | 0 | 0 | 9.00 |
西口 文也 | 西武 | 42 | 1 | 0 | 1 | 0 | 9.00 |
三浦 大輔 | DeNA | 41 | 10 | 4 | 3 | 0 | 3.77 |
岩瀬 仁紀 | 中日 | 40 | – | – | – | – | – |
レイ | 楽天 | 40 | 15 | 5 | 2 | 0 | 3.21 |
黒田 博樹 | 広島 | 40 | 15 | 7 | 4 | 0 | 2.58 |
高橋 尚成 | DeNA | 40 | 1 | 0 | 1 | 0 | 9.00 |
川上 憲伸 | 中日 | 40 | – | – | – | – | – |
球界最年長の山本昌は、今だ一軍登板は無し。3月の2軍戦で右ひざを痛めたのが出遅れている原因だ。8月中にも1軍登板があるとの話で、勝てば最年長勝利記録を塗り替える。2軍では26回2/3を投げて防御率2.36と準備は出来ている、後は投げるだけだ。
楽天の斎藤隆は、4月の2試合に登板しただけで出番無し。2軍では9回2/3を投げて防御率0.93と投球は安定している。
西武の西口文也も5月28日の巨人戦で、4回4失点で負け投手になってから登板の機会が無い。2軍では、42回を投げて防御率は2.36と好調をキープしているが、後半戦に投入はありそうだ。
ハマの番長、横浜の三浦は健在だ。今だローテンション投手として兼任コーチも務めながら投手陣を支えている。球威は落ちても投球術で後半戦も活躍に期待。
中日ドラゴンズ岩瀬は登板無し。左ヒジ痛で2軍戦の登板も無く、中日投手陣は抑えに岩瀬がいたありがたみを思い知る事になる。岩瀬の穴は大きく、今年中に戻ってくるのかどうかも怪しい。
楽天のレイは昨年の39歳の時に楽天に入り、その年に自由契約になったが2015年1月に再び楽天と契約。年齢のせいもあって長いイニングを投げることは出来ないが、先発も中継ぎも出来る投手として1軍で重宝されている。
8年ぶりに古巣の広島カープへ帰ってきたレジェンドの黒田。先発の柱としてチームを支える、投手力は健在でリーグトップクラスの成績を残している。
横浜ベイスターズの髙橋尚成は、4月29日の広島戦で2回6失点と打ち込まれ、以来1軍のマウンドには立っていない。2軍では48回を投げ防御率1.31と圧倒的な力を見せ付けている。8月中に1軍登板ありとの情報がある。
ドラゴンズの川上は1軍でも2軍でも登板無し。ここ数年は年を追うごとに成績も下降し、そろそろ限界か。昨年は腰痛を発症し、今年は右肩を痛めている。
一般的に野手より投手のほうが年齢を重ねても、投球術でカバーでき生き残れるといわれている。40歳以上の投手成績を見てみると、活躍している選手は黒田と三浦とレイしかいない。他は戦力どころか1軍の試合にすら出ていない。来年は何人現役でプレイしているだろうか。
40歳以上の野手で、該当選手は10人
名前 | 球団 | 年齢 | 試合 | 打-安 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
中嶋 聡 | ハム | 46 | 1 | 0-0 | .000 | 0 | 0 |
谷繁 元信 | 中日 | 45 | 44 | 44-12 | .273 | 1 | 3 |
和田 一浩 | 中日 | 43 | 42 | 124-35 | .282 | 3 | 14 |
谷 佳知 | オリックス | 42 | 10 | 26-4 | .154 | 0 | 3 |
小笠原 道大 | 中日 | 41 | 46 | 42-13 | .310 | 0 | 7 |
松中 信彦 | ソフトバンク | 41 | – | – | – | – | – |
井口 資仁 | ロッテ | 40 | 59 | 161-40 | .248 | 3 | 16 |
高橋 由伸 | 巨人 | 40 | 57 | 110-27 | .245 | 4 | 18 |
井端 弘和 | 中日 | 40 | 83 | 247-55 | .223 | 1 | 15 |
倉 義和 | 広島 | 40 | 1 | 0-0 | .000 | 0 | 0 |
投手に比べると試合に出ている選手が多いように思う。最年長は北海道日本ハムファイターズの中嶋、選手兼任コーチなのでほとんど試合には出ていない。ここ4年で7試合とコーチ業に専念している。また万が一の捕手としても、リードや強肩はいまだ健在で安心できる。
中日の谷繁は野村さん超えで日本記録を打ち立てたが、今年は捕手を育てることに力を入れていて、自身の打席は少ない。今年のバッティングは調子が良くて意外だ。
中日の和田は若手の出現もあり、試合数は減っている。しかしシェアな打撃は今だ健在で今だ高い打率を残している。まだ数年はやれるはず。
オリックスバファローズの谷は、チーム状態が悪いため出番が増えてきた。しかし以前の打撃の輝きはなく、このままだと2000本安打の実現には遠い。
中日の小笠原は、代打として去年から3割以上の打率を残し続けている。中日に来てからとにかく元気で、まだ数年は見たい選手だ。
ソフトバンクホークスの松中信彦は、かつて3冠王を取った面影も無い。ここ4年はまともに活躍がなく、代打でも結果が残せない。そろそろ引退時か・・・。
千葉ロッテの井口資仁は打率こそ下がったものの、まだまだパンチ力があり頼れるチームの精神的柱でもある。まだまだチームにとっても必要だ。
読売ジャイアンツの高橋由伸は、代打での出場が多いがパワーは今だ健在だ。フル出場すればまだ20本塁打は打てるのではないだろうか、ただし若返りや体力的なものもあり兼任コーチとしてバットを振る毎日が続いている。
中日の井端弘和は、実は40代の中で1番試合数が多く、打席数も多い。それだけ重宝されているということだが、打率が一向に上がってこない。守備に定評があり、足も速い。得点圏打率は3割に近いなど、まだ活躍の場は残っている。
広島カープの倉義和は、チーム最年長捕手だが會澤や石原の陰に隠れてしまっている。2軍でもほとんど試合に出ていなく、今年辺りで引退か。
40歳を過ぎると、コーチなどと兼任する選手が多く、特に生え抜きの場合は将来の監督候補といわれる選手が多い。キャッチャーの場合は、打撃には目をつぶってもらえる場合が多い。もちろん投手のリードや守備を重要視されるポジションだからというのも、試合に出続けるためには大きい。
どんどん選手寿命が長くなっていくのは、選手生活が比較的短いスポーツ選手であるので良いことだ。しかし成績が伴わない場合は、意地でも使うのではなく若手にもチャンスを与えてほしい。
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