防御率1点台の日本ハム「ガラテ」・楽天「ハウザー」が退団 ロッテにベクチャスンが入団

シーズンも中盤を過ぎ、混戦を極めるペナントレース。良い外国人選手がいるかいないかで、戦況も大きく変わってくるでしょう。ここ数日で外国人選手に様々な動きがありました、3人の選手を見てみましょう。いろいろツッコミ所があります。

日本ハムのガラテ 成績良いのになぜ?

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出典:ガラテ選手が入団会見 2015年2月5日配信

このときは、栗山監督と笑顔で入団会見を開いたが、まさか5~6ヶ月後にこういう形になるとは・・・。

出典:【日本ハム】ガラテと契約を解除「不甲斐ない」今季13戦で3勝1敗

日本ハムは30日、ビクター・ガラテ投手の契約を解除し、ウェーバー公示の手続きを行ったと発表した。ガラテは台湾・義大から今季加入。今季13試合登板で3勝1敗、防御率1・71だった。

ガラテは今シーズン、数字的にはかなり良い成績を残しています。

投球回数:26回1/3 3勝1敗 防御率1.71

これだけ見ると一見「どうして解雇?」となるのだが、四球の数を見てみると17とかなり多い。ここ最近6試合の内容を見ると、7回2/3を投げて四球9と中継ぎにしてはかなり不安定な投球だ。自然と球数も多くなり、制球難が原因か?と感じた。

出典:【日本ハム】栗山監督、ガラテの退団惜しむ「活躍させられず、申し訳ない」

チームの外国人にはクロッタ、レアード、ハーミッダに加え、ライブリーがシーズン途中で加入した。栗山監督は「いい球はあったけど、外国人枠の問題。安定して使ってあげるか、というと分からなかった。1度フリーにしてあげた方がいい」と退団理由を説明した。

確かに日本ハムの外国人の数が多く、試合に出させるには中々に厳しい。広島のように怪我が多くて入れ替わりが激しいようなら問題無さそうだが・・・。

投手は「ルイス・メンドーサ」「マイケル・クロッタ」「ビクター・ガラテ」「ミッチ・ライブリー」

野手は「ブランドン・レアード」と「ジェレミー・ハーミッダ」

確かに多い、メンドーサは先発、クロッタは去年の実績と今年は前半の不調から調子を上げてきた・ライブラリーは獲ったばかりで、三振が取れる(7月22日に1回2/3で8失点食らったが)

シーズン途中でのウェーバー公示をしたので、他の球団から誘いがあるかもしれません。ウェーバー公示に関しては後述します。

楽天のハウザー

2012年~2013年に楽天で活躍したが年末に解雇。2014年に怪我とリハビリで所属球団は無し。2015年にもう1度楽天が契約したが、1軍登板が無いまま解雇という結末になった。

出典:楽天 ハウザー戦力外 育成梅津を支配下登録へ

安部井寛チーム統括本部長は「うちでは今季中に1軍に上がる可能性は厳しいと判断した」と理由を説明。これで支配下登録人数は68人で球団は逆転CS進出に向けて残り2枠も有効に活用する方針。

2軍では23試合に登板し、1勝0敗 投球回数25回1/3 防御率3.55

悪くは無いが1軍の戦力にはならないと判断したようだ、こちらもガラテと同じくウエーバー公示の手続きがとられた。ウェーバー公示に関しては後述します。

ロッテの新外国人に元オリックスのベク・チャスン

出典:ベク・チャスン投手を獲得=プロ野球・ロッテ

ロッテは30日、独立リーグBCリーグの武蔵から、韓国出身の米国人ベク・チャスン投手(35)=191センチ、100キロ、右投げ右打ち=を獲得したと発表した。
今季終了までの契約で年俸500万円、背番号55。

経歴を調べてみると、かなりの苦労人であることが分かる。現在35歳と若くは無いが、2004年から2008年まではシアトル・マリナーズでプレイしていた投手だ。その後はパドレス解雇や独立リーグ所属、無所属・手術などをし2012年にオリックスバファローズにテスト入団した。ただしこの年ほとんど名前を聞かなかったのは、1度も1軍の登板が無いまま戦力外通告が言い渡されたからだ。

そして2015年に北海道日本ハムファイターズ春季キャンプでの入団テストは不合格。そして日本国内の独立リーグ「武蔵ヒートベアーズ」へ入団し、千葉ロッテマリーンズの入団テストに合格し年俸500万円で1年契約にこぎつけた。

出典:白 嗟承(ベク・チャスン)

wikipediaに驚くべき記述があった、実は国籍はアメリカ人になっているのだが、その経緯が問題になったことがあるのだそうだ。

韓国で兵役を遂行していないまま渡米し、2005年にアメリカ国籍を取得している。韓国では二重国籍は認められていないので、アメリカ国籍取得と同時に韓国国籍が消滅し、ベクの兵役義務も消滅している。しかし、兵役義務不履行のまま他国籍を入手した旧韓国籍所有者に対する韓国政府の措置によって、入国できない状況となっており、渡米以来1度も訪韓していない。また、帰国保証にサインした父親は罰金として5000万ウォンを支払わされている

何と韓国に帰れない措置を取られている、もう海外で活躍するしかないのだ。かなりの苦労を重ねてきて、日本の独立リーグに入団してまで、日本で活躍したいとテストを受けたこの選手。度重なる怪我に悩ませれていたが、アメリカ国籍に変更し日本で活躍したいと挑戦し続ける意気込み、素直に応援したい。年俸は500万円なので、活躍すればラッキーとロッテも考えているのではないだろうか。

ウェーバー公示とは?

今回のガラテもハウザーも、ウェーバー公示という形で解雇となっている。では、ウェーバー公示とは何だろうか。

これは、球団チームが2月1日から11月30日の間で選手との契約を破棄したい場合、申請を行なう方法にあたる。もうこの選手を手放すから、ほしい球団がいたら交渉してください、というものだ。だが期限は1週間と決められていて、1週間以内に希望する球団が現れない場合は、自由契約となってしまう。その場合は今シーズンのNPBでの契約はできないのだ。



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