ヤクルト「山田」ソフトバンク「柳田」から見る3冠王とトリプルスリーのプロ野球選手

2015年は東京ヤクルトスワローズの山田哲人(ヤマダテツト)と、福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐(ヤナギタユウキ)の両選手がトリプルスリー達成されそうです。これ自体はタイトルではありませんが、プロ野球選手で目指す選手も多く、ファンも注目するデータです。
20150517-1

三冠王とは?

打者に与えられる称号のようなもので、首位打者・本塁打王・打点王を獲得した選手がそう呼ばれます。過去に何人かの達成者がいますが、レジェンドと呼ばれる選手でさえ達成できない究極の記録で、その年のライバルや運も関係します。

獲得年 選手名 打率 本塁打 打点
1938 中島 治康 .361 10 38
1965 野村 克也 .320 42 110
1973 王 貞治 .355 51 114
1974 王 貞治 .332 49 107
1982 落合 博満 .325 32 99
1984 ブーマー・ウェルズ .355 37 130
1985 落合 博満 .367 52 146
1986 ランディ・バース .389 47 109
1986 落合 博満 .360 50 116
2004 松中信彦 .358 44 120

三冠王達成者は全部で7人で11回となっています。王貞治が2回、落合博満が3回、バースが2回と複数回達成された選手もいます。

トリプルスリーとは?

トリプルスリーとは、打率3割以上・本塁打王30本以上・盗塁30個以上を獲得した選手が該当します。タイトルというわけではありませんが、これは該当の成績以上を残せばトリプルスリーになります。3冠王が、全て1位を取らなければいけない反面、こちらは規定をクリアすればokということになります。

もちろん打高投低の時期や投高打低の時期もあります。それによって達成の難易度も異なりますが、3冠王は打点という自分だけでは達成できない成績が必要になる反面、盗塁などのトリプルスリーは、自分の成績だけに集中すれば取れるということになります。

獲得年 選手名 打率 本塁打 盗塁
1950 岩本 義行 .319 39 34
1950 別当 薫 .335 43 34
1953 中西 太 .314 36 36
1983 簑田 浩二 .312 32 35
1989 秋山 幸二 .301 31 31
1995 野村 謙二郎 .315 32 30
2000 金本 知憲 .315 30 30
2002 松井 稼頭央 .332 36 33

該当選手は8人です。守備やチームプレイが重要な打点が入っていないので、攻める事に関しては球界屈指の力の持ち主ということになります。

足の速い選手というのは元来守備も良いほうで、秋山さんや野村さん、松井さんがその見本です。打ってよし、守ってよし、走ってよしと全てにおいて最高レベルです。パワプロでいうとこの、全盛期はオールA評価に近い扱いでしょう。

最もこの称号に近い選手は2人

リーグが分かれてるのも何かの縁なのか、東京ヤクルトスワローズの山田哲人(ヤマダテツト)選手と、福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐(ヤナギタユウキ)選手です。)

セントラルリーグの山田選手から現在の成績(9月中旬現在)を見ていきましょう。

選手名 打率 本塁打 打点 盗塁
山田 哲人 .327 34 88 30
リーグ順位 2位 1位 2位 1位

本塁打王と盗塁王は間違いないでしょう。打率は同じチームメイトの川端慎吾選手と競っています。打点もチームメイトの畠山和洋選手と紙一重です。

3冠王は、打率と打点がどうなるかで決まります。素晴らしい選手なので取ってほしいものですが、川端・畠山の2人も球界を代表する野手として最後までデッドヒートを繰り広げて欲しいところ。

トリプルスリーは、現時点では達成しています。3割30本30盗塁と、これは問題ないでしょう。

パシフィックリーグの柳田選手の成績(9月中旬現在)は以下になっています。

選手名 打率 本塁打 打点 盗塁
柳田 悠岐 .367 32 95 29
リーグ順位 1位 2位 2位 1位

打率はリーグ1位ですが、2位には200安打を達成した西武の秋山選手がいて、最後までもつれそうです。本塁打はおかわり君こと、西武の中村選手がいるので難しいでしょう。打点も中村選手がダントツです。盗塁は日本ハムの西川選手が同率で1位です。

以上を見ると3冠王はまず無理でしょう。残るはトリプルスリーですが、打率は問題なく本塁打もクリア、盗塁もまだ20試合近くあるので問題ないでしょう。

山田・柳田両選手はトリプルスリーはまず達成されるでしょう。3冠王は山田選手のみ、少しだけ可能性があります。

トリプルスリーを達成すれば13年ぶりで、3冠王は11年ぶりとなります。長いNPBの歴史で数える人しか達成できない偉大な称号、今年は取れるチャンスですので期待しています。



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