阪神タイガース監督変更でチームは変わるか?1990年-2015年の監督を振り返る

阪神の和田豊監督が自ら退任を申し出て、今シーズンいっぱいでチームを去る事になりました。後任には様々な方の名前があがっていますが、監督を変更するだけでチームは生まれ変わるのでしょうか。候補と今後の展望、今までの監督を見てみましょう。
20151009-1
出典:阪神タイガース

阪神歴代の監督1990-1999年

ここ10年の歴代の監督は全部で「4人」です。

年度 監督名 順位 試合 勝率
1990 中村勝広 6位 130 52 78 0 .400
1991 6位 130 48 82 0 .369
1992 2位 132 67 63 2 .515
1993 4位 132 63 67 2 .485
1994 4位 130 62 68 0 .477
1995 6位 130 46 84 0 .354
1996 藤田平 6位 130 54 76 0 .415
1997 吉田義男 5位 136 62 73 1 .459
1998 6位 135 52 83 0 .407
1999 野村克也 6位 135 55 80 0 .407

この10年間は阪神暗黒時代とも呼ばれていました。平均順位は5.1位と5位~6位をいったりきたりの苦しい時代です。村山実氏が2年監督を務めたが6位と5位に終わり、中村監督へバトンタッチしました。フィルダーや掛布が退団し、戦力がボロボロでした。

中村監督の1992年だけ2位という順位になりました、この年はオマリー・パチョレックという懐かしいメンバーと仲田や湯舟、新庄に亀山と1990年代最高の年でしたが一歩及ばず。

暗黒時代を支えた阪神「中村勝広」GMが亡くなった・・・ただただ悲しい
6年間阪神の監督を務めた中村氏のまとめはこちら

その後阪神一筋19年、現在の投手:玉置の母校OBで2000本安打の「藤田平」氏が監督するも最下位。川尻哲郎が13勝と関川が3割超えたくらいしか良いニュースが無かった。

阪神一筋17年350盗塁で1864安打の吉田氏になったが、2年連続振るわず、現在は解説で活躍する元気なおじいちゃんです。

1999年から野村氏になるも暗黒時代はまだまだ続きます・・・やはり選手の実績と監督の手腕は別なのか・・・はたまた戦力差が激しすぎたのか、監督と選手が合わなかったのかこの10年は厳しかった。

1999年は坪井が1年目で首位打者になったのが嬉しいニュース。その年は新人豊作で新人王は川上憲伸で、他にも巨人の高橋由伸や広島カープの小林幹英などがいました。

阪神歴代の監督2000-2009年

ここ10年の歴代の監督も全部で「4人」です。

年度 監督名 順位 試合 勝率
2000 野村克也 6位 136 57 78 1 .422
2001 6位 140 57 80 3 .416
2002 星野仙一 4位 140 66 70 4 .485
2003 1位 140 87 51 2 .630
2004 岡田彰布 4位 138 66 70 2 .485
2005 1位 146 87 54 5 .617
2006 2位 146 87 58 4 .592
2007 3位 144 74 66 4 .529
2008 2位 144 82 59 3 .582
2009 真弓明信 4位 144 67 73 4 .479

ヤクルトを優勝に導いた名将野村監督も、阪神で結果を残すことは出来ませんでした。なんと3年連続最下位という有様。

西川・伊藤・遠山などの中継ぎが機能していたくらいで先発陣も苦しく、野手は毎年外人選手が入れ替わり立ち代り、新庄が28ホームランを打って活躍していたくらいです。

1つ良いことは、井川と赤星が戦力として加入させることが出来ました。

2002年からは星野監督が1年目で基盤を作り、2年目で優勝させました。この年は井川が20勝し、伊良部が13勝、安藤とウィリアムスの後ろがしっかりしていました。

打っては今岡が首位打者で赤星が盗塁王、金本が打ちアリアスも38ホームラン、矢野も打率.328と全てにおいて上手くいったシーズンでした。この年は選手も生き生きとプレーし、見ていて楽しかった。

2004年からは5年間岡田監督でした。平均順位は2.4位と抜群の手腕を発揮してくれました。暗黒時代の1990年代の10年間が平均順位5.1位とは思えないくらいの成績です。

独特な語り口と「どんでん」の愛称でお馴染みの監督は、選手からの信頼も厚かった。

2005年は優勝し、ウィリアムス・久保田・藤川のJFKが大活躍。金本・赤星・今岡・鳥谷・シーツ・矢野とリーグのタイトルを阪神勢で埋め尽くしました。

2007年・2008年も浜中や桜井といった選手も躍動し、江草や渡辺の両投手も中継ぎとして結果を残していました。新井や平野も活躍し、真弓監督にバトンを渡しました。

阪神歴代の監督2010-2015年

年度 監督名 順位 試合 勝率
2010 真弓明信 2位 144 78 63 3 .553
2011 4位 144 68 70 6 .493
2012 和田豊 5位 144 55 75 14 .423
2013 2位 144 73 67 4 .521
2014 2位 144 75 68 1 .524
2015 3位 143 70 71 2 .496

2010年はなんといっても、打てる捕手の城島が加入しマートンが最多安打214本を放った年です。久保やスタンリッジも活躍しましたが、先発は駒不足で失速しました。

2011年は城島が全く打てなくなりましたが、能見・岩田と先発陣が奮起しなんとか4位に収まりました。打者陣も前年を下回る成績者が多く、苦しい1年でした。

和田監督になってからは、2012年こそ苦しみましたが2013年に西岡や俊介・今成といった小技が効く選手が活躍し、メッセンジャー・能見・スタンリッジ・藤浪と先発陣が安定したことが上位に組み込めた要因です。

筒井・加藤・福原など後ろも安定しまさに投手の年でした。ただし一歩上に及ばなかったのは新井兄弟の不振と、金本が引退し長打力の打者がいなくなったことが響きました。

2014年は梅野という若い打てる捕手が出てきて、抑えにオスンファンを置き、ゴメス・マートン・鳥谷が好調なのが幸いしました。

2015年 和田監督4年目最後の年

3位に食い込めたのも、4位の広島カープが最後にやらかしてくれたからで、たなぼた餅状態です。打線は福留が復活し20HRと好調なだけ、他は軒並み成績を落とし特にマートンの不振が目立った。サブプレイヤーの今成も好不調激しく、狩野が怪我し、上本はエラーが多く、新人も出てこないと苦戦が続きました。

投手陣は、藤浪が安定していましたがメッセンジャーの調子の良し悪しが激しく、能見も打たれ始め、期待の岩崎が10敗と先発陣が苦戦しました。

そしてそれ以上に中継ぎ陣が崩壊し、松田・岩貞・横山・榎田・島本あたりが戦力にならず2軍から選手を入れ替えするのが多い1年でした。

2016年以降の監督候補

阪神タイガースは金本氏や岡田氏に依頼するそうですが、金本さんには打撃コーチや2軍からスタートして欲しいというのが気持ちです。現在の戦力も厳しく、まだ引退して年月も経過していないことからもう少し異なった立場で阪神を見てもらいたいです。

ただ阪神としては、広島OBの金本さんを広島のコーチや監督にもっていかれないか不安もありそうな気もします。それならなお更、打撃コーチや2軍から始めるべきでしょう。

個人的には岡田監督にお願いしたいところです。就任5年間で平均順位2.4位と結果も出しています。あとは掛布監督も見てみたいですが、まだ先ですかねぇ・・・。

あと5年後くらいに赤星・矢野・下柳・金本・今岡など、優勝メンバーが揃って監督やコーチになり、また優勝してくれる日を待っています。それはまだ今ではないですし、もう少し先のお話になるでしょう。もうすぐドラフト会議もあります、来年に向けた人選は少しでも早く決めて欲しいですね。



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