プロスポーツ選手は「病気」や「苦しみ」に負けない

プロスポーツ選手は皆に勇気を与えることが出来るスポーツです。病気にかかっても諦めずに戦えば、きっと克服できると信じて証明して見せます。自分が体験したことだからこそ、見ている方や小さな子供達も頑張ろうという気持ちにさせてくれます。もちろん病気だけでなく、自分の行動で示すことによってその方の心に刺さるものもあります。
20151015-1

病気と闘う男達 阪神:岩田稔

阪神タイガースに「岩田稔」という選手がいます。いまや阪神の先発ローテーションの一角として活躍している投手ですが、「1型糖尿病」を発症し今も戦い続けています。

大阪の名門、大阪桐蔭高校の在籍中に発症し社会人野球のチーム進路が決まりかけていた矢先、病気が分かり取り消されました。その後は関西大学に進み、阪神へ入団しました。毎年安定した投球で阪神に貢献し、頑張り続けている1983年生まれの選手です。

出典:知ってほしい I型糖尿病患者の声 岩田稔

I型糖尿病は完治する方法が見つかっていないため、患者は毎日自ら指先に針を刺して血糖値を計り、インスリン注射をして、血糖を正常な状態に安定させる必要がある。このため岩田さんは現在、朝、昼、夜、就寝前の四回、自らインスリン注射を行い、月に一回通院しながら練習に打ち込んでいる。

しかし毎日の注射を欠かしてはダメで、1日4回インスリン注射をしています。自分で注射するだけでなく、血糖値も測らないといけませんし、通院も必要です。病気で無い方は、1年に1回点滴やインフルエンザなどの予防接種をするくらいでしょう、これが毎日4回と考えればどれだけ大変か分かります。

ビル・ガリクソンというメジャーや巨人でも活躍した選手がいます。メジャー通算162勝と活躍した投手ですが、この方も同じ「1型糖尿病」を患っています。同じ境遇の選手に岩田投手も勇気付けられたそうです。

出典:日本IDDMネットワーク

阪神タイガース 岩田稔投手が1型糖尿病研究基金へ「1勝につき10万円の寄付」を表明されました。

治療の経済的負担が大きく、精神的な負担も大きい症状です。少しでも助けになるよう援助活動を行っています。

出典:阪神タイガースの岩田稔投手と患者との交流会を開催し感謝状を贈呈しました。

阪神タイガースの岩田稔投手から、7月29日と8月2日の2日間、1型糖尿病の子供たちを甲子園球場での交流会と試合観戦へお招きいただきました。

患者の子供達との交流会も行っていて、球場に招待しています。

出典:希望の星になりたい 岩田稔

タイガースへ入団を決めたのは「人気球団だから、(I型糖尿病に関する)講演会やボランティアに行けばマスコミが取り上げてくれるから」と説明する岩田さん。「こんな病気があるということを全国の人に伝えて、同じ病気で悩んでいる子どもたちに『病気でも頑張れるんだ』という希望の星になりたい」とプロ野球での活躍を誓っている。

タイガースは選手に厳しい球団ですが、熱い応援もしてくれる球団です。岩田投手にはもっとずっと活躍していただき、希望の星になっていてほしい。

災害と戦う男達 オリックス

1995年に起こった「阪神・淡路大震災」で多くの犠牲者が出ました。私の友人も被害に遭い、話を聞いたり状況を聞き、当時は恐怖したのを覚えています。

出典:がんばろうKOBE

神戸の街は崩壊したが、被災者は悲しみを乗り越え復興のために前向きに生きた。 一方、震災後、練習もままならなかったオリックス・ブルーウェーブだが、「がんばろう神戸」を合言葉にユニフォームの右袖に「がんばろうKOBE」のワッペンをつけ、被災地神戸の復興のシンボルとして「優勝」という目標を掲げた。

開幕戦、交通事情の悪さにもかかわらずグリーンスタジアム神戸(現スカイマークスタジアム)には3万人の観衆が訪れる。その応援に応えるかのように開幕戦勝利を飾ったチームはその後も快進撃を繰り広げ「優勝」という栄光を勝ち取り、市民を勇気づけた。

オリックス・ブルーウェーブ(現在のオリックス・バファローズ)が兵庫県に本拠地を構えていました。「がんばろう神戸」を合言葉に勝ち進み、仰木彬氏とイチロー・田口などが活躍し優勝しました。地元の方と一緒になって頑張り、結果が最高の形で希望を与えてくれました、諦めるなと。鳥肌が立ち、感動したのを今でも覚えています。

2011年には東日本大震災が起こり、多くの犠牲者が出ました。東北楽天ゴールデンイーグルスは、「見せましょう野球の底力を」と嶋選手がスピーチしひた走りました。その年は5位に終わりましたが、2年後に田中将大の24勝0敗と神がかった活躍で優勝しました。

同じ病で苦しむ人に勇気を 森本稀哲

森本稀哲(もりもとひちょり)氏は元日本ハムの外野手で、新庄と共に球界を盛り上げてくれた選手です。2015年で現役生活を引退されますが、オールスターの仮装や明るいキャラクターで周りを盛り上げるムードメーカーでした。記録より記憶に残る、まさにそんな選手です。

スキンヘッドにしているのが大きな特徴ですが、これには理由があります。

出典:森本稀哲

小学生の時、汎発性円形脱毛症にかかった。これは髪の毛などの体毛全てが、突然抜け落ちて生えなくなってしまう病気で、現在はほぼ克服しているが、「当時の苦労を忘れないように」「同じ病気で苦しむ人に勇気を与えるために」と、毎日自分で剃刀を当ててスキンヘッドにし続けている。

汎発性円形脱毛症にかかり、体毛が抜け落ち生えなくなる病気です。同じ病気で苦しく方に勇気を与える、元気いっぱいにフィールドを駆け巡ってくれました。

北海道日本ハムファイターズ・横浜DeNAベイスターズ・埼玉西武ライオンズの3球団を渡り歩き、1272試合に出場しました。ゴールデングラブ賞が3回・ベストナインが1回など、外野手として走攻守で高いレベルを証明しています。

抗がん剤治療受ける家族の為に 大久保嘉人

川崎フロンターレのサッカー選手「大久保嘉人」がインスタグラムで丸刈りの写真をアップしました。3人の息子と一緒に4人で丸刈りです、派手な選手のイメージでこういうことをやらないイメージでした。

出典:大久保が息子3人と丸刈りに、抗がん剤治療受ける愛妻のため…

夫人の流産と今後の治療を明らかにし、「抗ガン剤の副作用で髪が抜けるかもしれないと聞き、そうなると妻がショックを受けると思いました。これからの入院や治療への不安を少しでも和らげれたらなぁと思い、子ども達と相談して坊主にしてみました」と説明。愛妻を励ますため、息子3人と一緒に頭を丸刈りにしたという。

理由は夫人の「抗ガン剤治療」の為です。副作用で髪が抜け落ちるのを気遣ってか、思い切ったことをしました。こんな方がいると家族は嬉しいですね。

スポーツ選手だからこそできる

病気だから出来ない、難しいなど夢を諦める大人や子供達に向けて、プロのアスリートが自ら証明する。これほど勇気を与えてくれることはありません、同じ境遇を共有できるからこそ伝わるものがあります。影響力が多く見ている患者さんも多いスポーツ選手には、是非これからも活動を続けていって欲しいですね。



このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

このキーワードに関連するそのほかの記事

前の記事

次の記事

過去1ヶ月で人気の記事20です